日本の多くの地域で、害獣として人々を困らせているハクビシン。
しかし、見つけたときにどんな対策をすればいいのか、どこに相談すればいいのか、
知っている方は少ないのではないでしょうか。
正しい対策方法を知らないと最悪の場合、法律違反で罰則の対象となることも…。
この記事では、ハクビシンへの正しい対策方法からプロの業者に駆除を依頼したときの費用相場までわかりやすく解説しています。
この記事を読んで、正しい対策方法を知れば、法律違反になることもなく、被害を最小限にすることができます。
ハクビシンを見つけたらどうする?発見時の対応と注意点まとめ

ハクビシンとはどんな動物?性質と弱点を解説
ハクビシンは、東南アジア原産で、イタチやタヌキに似た野生動物です。
ハクビシン(白鼻心)の名前のとおり、鼻筋に白い線があるのが最大の特徴であり、
体長50~60cmくらい。灰褐色の毛皮で、しっぽが長くてふさふさとした見た目です。
日本では、本州・四国・九州など広範囲に生息しており、鳥獣保護法で守られていることも知っておきましょう。
- 夜行性
・昼間は屋根裏や木の上、岩の隙間で休んでおり、夜に活動します。 - 雑食性
・果物、野菜、昆虫、小動物や人間の残飯など、なんでも食べます。 - 木登りが得意
・木や建物を自在に登ります。 - 強い縄張り意識
・一度住み着いたところに執着する傾向があり、糞尿でマーキングを行います。 - 単独行動
・基本的に単独行動をとりますが、親子連れな場合もあります。 - 高い繫殖力
・春~初夏にかけて繁殖し、一度に2~4頭が生まれます。

ハクビシンはどんなところが弱点なの?



嗅覚が敏感すぎて、強烈なにおい(唐辛子やニンニクなど)が苦手だよ💦
夜行性だから、強い光や急な明るさの変化も嫌いだね…。
音にも敏感で、大きな機械音や突発的な音にはとてもびっくりするよ。
ハクビシンを見つけたらどうする?正しい初期対応は?


ハクビシンを見つけたら、慌てずに正しい初期対応をとりましょう。
身を守りながら適切に対処するための5つのポイントをご紹介します。
・ハクビシンは攻撃的ではないが、追い詰めると噛むことがある。
・感染症(ノミ・ダニ・寄生虫)のリスクもあるため、絶対に素手で触らない。
・業者や自治体に相談する際に役立つ。
・フンや足跡、侵入経路の状況も記録しておくとさらに良い。
・住み着いているか、一時的に通過しただけかを確認。
・早朝・深夜に出入りすることが多い。
・鳥獣保護法で守られている野生動物のため、勝手に罠を仕掛けたり駆除するのは違法となる。
・多くの自治体では「有害鳥獣対策窓口」や「環境課」などで対応。
・糞尿被害、天井裏に住み着いているなど深刻な場合は、害獣駆除業者に依頼。
・業者を選ぶ際には、地元の実績や対応実例があるか確認。
・「防除作業監督者」という国家資格保有者がいる業者が安心。
やってはいけないNG行動とその理由
- 無許可の捕獲
・鳥獣保護法違反で罰則あり(1年以下の懲役または100万円以下の罰金) - 自力で追い回す
・逆に家の中や別の場所へ逃げ込む危険あり - 毒エサの設置
・罠の設置だけでも法律違反+他の動物や人間への二次被害の可能性あり
うっかり捕まえたり、駆除してしまったり、勝手に罠を設置するだけでも、罰則を受けてしまいます。
本格的に対策・駆除したい場合は必ず自治体や専門業者に相談しましょう。
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ゴミ捨て場にやってくる?都市部でも増える被害!


野生動物による被害は田舎が多いイメージがありますが、都市部でも被害が増えています。
- エサの豊富さ
・ゴミ、生ごみ、庭木の果実(柿・ミカン)など、エサが多い。 - 天敵の少なさ
・都市部ではハクビシンの天敵(猛禽類やキツネなど)がほとんどいないため、繁殖しやすい。 - 住宅の構造
・住宅密集地では屋根裏への侵入経路が多い。 - 都市の緑化・公園の増加
・公園や街路樹が増え、ハクビシンが住みやすい環境になっている。
下記は、東京都の23区のハクビシンについての相談件数の推移です。
直近は、1年間に2000件を割ることなく、多くの相談が寄せられていることがわかります。


【参照元:環境局HP】
自治体に通報すべき?保健所・市役所の対応は?


本格的な駆除を検討しているときは、罰則に当たらないように自治体への連絡が必須です!
市役所の対応
・有害鳥獣対策: 農作物や家屋への被害対策が中心
・捕獲許可: 駆除のための捕獲許可証の発行
・捕獲器の貸出: 自治体によっては捕獲器の貸出サービス有り
・駆除業者の紹介: 専門の駆除業者の情報提供
・地域全体の対策: 地域ぐるみの被害防止対策の紹介
保健所の対応
・衛生・健康被害の観点: 健康や衛生面への影響を中心に対応
・感染症対策: ハクビシンが媒介する可能性のある感染症に関する相談や対応
・咬傷(こうしょう)対応: ハクビシンに噛まれたなどの被害があった場合の対応
・衛生指導: 糞尿などによる衛生被害への対応・アドバイス



保健所は、直接的な捕獲や駆除のサービスを提供していない場合が多いため、駆除の相談はお住いの地域の役所がスムーズです!
主に、環境課や農林課が担当しています。
ハクビシン駆除で報奨金がもらえるケースとは?支援制度の実情
結論、一般的にハクビシンの駆除では、ほぼすべての自治体で報奨金の支払いはなく、捕獲に必要な費用は自己負担か自治体が部分的に補助を行う程度です。
ハクビシンはイノシシやシカのような農業被害が著しく大きい動物と比べて、報奨金制度の対象になるケースが非常に少ないのが実情です。
一部の自治体では、農作物被害が深刻な地域を中心に、専門業者に依頼した駆除費用の一部を補助や箱罠の無料貸し出しなどをしています。
補助率や上限額は地域によって異なります。



補助についての最新の情報は、お住いの市町村役場の環境課・農林課に直接問い合わせるのが最も確実です!
ハクビシンを見つけたらどうする?再発を防ぐ具体策と駆除の相場


ハクビシンが嫌がるものは?匂い・音・光での対策・撃退方法
ハクビシンの優れた感覚を利用して、「匂い」「音」「光」の要素を活用することで、化学薬品に頼らない自然な方法でハクビシンを寄せ付けない環境を作ることができます。
匂いを活用した対策方法
天然の忌避剤
市販の忌避剤
家庭で手作り
・木酢液(もくさくえき)
ホームセンターで購入できる木酢液を、侵入経路や庭の周囲に散布します。2〜3日ごとに再散布すると効果的。
・忌避ジェル
ハクビシン専用の忌避ジェルをホームセンターやネット通販で購入できます。侵入口や通り道に設置すると効果的。
・柑橘類の皮
オレンジやレモンの皮を乾燥させて、侵入経路に置いておくだけでも効果あり。
・唐辛子スプレー
唐辛子を水に浸し、数日間おいた液体を霧吹きに入れて散布します。ハクビシンの通り道や庭の境界線に使用。
・忌避スプレー
柑橘系の香りが主成分の忌避スプレーは、人には比較的心地よい香りですが、ハクビシンには苦手な匂い。
・コーヒーかす
使用済みのコーヒーかすを乾燥させて庭に撒くと、匂いでハクビシンを遠ざける効果あり。
・にんにく溶液
にんにくをすりおろして水に溶かし、侵入が心配される場所に散布します。強い匂いがするため、屋外での使用がおすすめ。
・アンモニア臭の製品
ハクビシンは天敵の尿に含まれるアンモニア臭を嫌います。専用の忌避剤を外周部に設置。
・酢
小皿に入れた食酢を侵入が心配される場所の近くに置きます。週に1回程度交換がおすすめ。
音を活用した対策方法
音響忌避装置
簡易的な音
・超音波発生器
人間には聞こえない超音波を発するデバイスを設置。ソーラー充電式の屋外用モデルが便利。
・風鈴
庭や窓辺に風鈴を設置。不規則な音がハクビシンの警戒心を高める。
・センサー式警報機
動きを感知すると警報音が鳴るタイプの装置を設置。初期の追い払いに効果的。
・アルミ缶トラップ
空き缶を糸でつなげて侵入経路に吊るしておく。
接触した際に音が鳴り、驚いて逃げる効果を期待。
・ラジオの活用
夜間、ハクビシンが出没する時間帯に人の声が聞こえるラジオを小音量でかけておくのも効果的。
光を活用した対策方法
光学的忌避装置
反射材
・センサーライト
動きを感知して点灯するLEDセンサーライトを、侵入経路や庭に設置。
ソーラー充電式なら配線工事も不要。
・反射板
庭や家の周囲に反射板を設置。
わずかな光でも反射して効果的。
・LEDテープライト
屋根裏や侵入が心配される場所の周囲にLEDテープライトを設置。
夜間に点灯させておくだけでも抑止効果あり。
・使っていないCD
不要になったCDやDVDを糸で吊るす。
自然に風で揺れて光を反射し、侵入を抑止。
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家の中に侵入させないためのチェックポイント
ハクビシンは木登りが得意で、わずか直径10cm程度の隙間からも侵入できる優れた身体能力を持っています。
夜行性で人目につきにくいため、気づいたときには屋根裏に住みついていることも少なくありません。
下記チェックポイントに気を付けて家にハクビシンが侵入しないようにしましょう!
- 軒下や破風板に隙間や腐食がないか点検する
- 屋根の破損箇所や瓦のずれがないか確認する
- 屋根に接する樹木の枝を、家から最低1.5m以上離して剪定する
- 配管や電線の引き込み口の周囲に隙間がないか点検する
- 通気口や換気口に防獣金網(網目1cm以下)を設置する
- コンクリートの割れ目やモルタルの欠損部を適切に補修する
- 家屋に近い場所に果樹や実のなる植物を植えない
- 生ゴミを屋外に放置せず、密閉できるゴミ箱を使用する
- 庭の資材置き場や物置は整理整頓し、隠れ場所をなくす
駆除を業者に依頼した場合の費用相場


費用相場は、被害の規模や建物の構造、駆除内容によって幅がありますが、下記が目安となります。
項目 | 費用の目安(税別) | 内容 |
---|---|---|
現地調査・見積もり | 0~1万円 | 無料対応の業者が多い(出張費が発生する場合もあるので要事前確認) |
追い出し作業 | 2万円~5万円 | 忌避剤散布、音・光・煙などによる追い出し |
捕獲(罠の設置・管理) | 2万円〜7万円 | 許可申請・罠の設置・回収・対応まで含む場合あり |
侵入経路の封鎖 | 1カ所あたり1万円〜3万円 | 屋根、換気口、床下などに金網・パテなどで施工 |
フン清掃・消毒・消臭 | 1万円〜5万円 | 天井裏などの清掃、消毒、脱臭作業 |
💰被害が広範囲にわたる(複数の屋根裏・天井裏など)
💰ハクビシンが何匹も住みついていて長期間の侵入がある
💰糞尿による腐敗や断熱材の損傷が深刻
💰足場や高所作業が必要になる(2階屋根の封鎖など)
再発防止のためのプロによる施工とは?
害獣駆除専門業者は、侵入経路の特定と完全な封鎖を行います。
プロの技術者は赤外線カメラや専用機材を使用して、目視では確認困難な小さな隙間も発見します。
屋根の破損箇所、換気口、軒下の隙間など、すべての侵入経路を特殊な金属メッシュや耐久性の高い素材で完全に封鎖します。
環境整備として、餌となる果樹の管理や不要な物置の整理など、ハクビシンが好む環境の除去もプロは徹底して行います。



害獣駆除プロの施工なら、生態を理解した上での効果的な対策で、安心の住環境を取り戻せます!
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ハクビシンを見つけたらどうする?まとめ


ハクビシンを発見したら、家屋に糞尿による腐敗や断熱材の損傷などの被害や感染症の被害が広がる前に駆除を検討しましょう!
ハクビシンの駆除や捕獲は、無許可で行うと鳥獣保護法に抵触し、罰則があります。
必ず自治体から許可を得て駆除や捕獲を行いましょう。
ハクビシンの苦手な匂い、音、光を使って、自分での対策も可能です。
しかし、再発防止を含めた、根本的な対策は専門業者に依頼することがおすすめです。
見積もりや被害調査が無料の専門業者もありますので、家と家族の健康のために早めに相談しましょう。
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