
アライグマをバルサンで追い出せるって聞いたけど、本当に効果あるんでしょうか?



結論から言うと、バルサンはアライグマの駆除には十分な効果は得られません。
アライグマによる被害でお困りの方の中には、手軽に購入できるバルサンでの駆除を検討される方も多いでしょう。
しかし、バルサンは本来ゴキブリなどの害虫駆除用に開発された製品であり、アライグマには十分な効果が期待できません。
それどころか、誤った使用方法は人体への健康被害や火災リスクを招く可能性があります。また、アライグマは鳥獣保護管理法により保護されており、個人での捕獲や殺処分は法律で禁じられています。
この記事では、アライグマ駆除におけるバルサンの実際の効果と注意点、そして確実で安全な駆除方法について詳しく解説します。
この記事を読んで、適切な対策を知り、アライグマ被害を根本的に解決しましょう。
- アライグマの駆除にバルサンを使うときの効果と注意点
- アライグマ駆除に関する法律上の注意点と違法行為
- バルサン以外のアライグマの追い出し方法
- アライグマの駆除を業者に依頼するタイミング
アライグマの駆除にバルサンは使える?効果と注意点を解説


アライグマに対するバルサンの効果は限定的で、根本的な解決には至りません。また、火災や煙を吸い込んでしまうことによる健康被害リスクもあります。
さらに、アライグマは鳥獣保護法の対象になるので、捕獲や殺傷は法律違反となるため注意が必要です。
アライグマにバルサンは効く?知られざる実態とは
バルサンの主成分であるピレスロイド系殺虫剤は、昆虫の神経系に作用する仕組みで設計されています。しかし、アライグマのような哺乳類には昆虫ほどの強い効果は現れません。そのため、アライグマに致命的な影響を与えることは難しいです。
バルサンを使用しても、煙や臭いに驚いて一時的に逃げるだけの忌避効果にとどまり、数日で戻ってきてしまいます。
アライグマは学習能力が高く適応力に優れた動物です。一度バルサンの煙を経験すると、次回以降は警戒しながらも侵入を続ける可能性があります。
そのため、時間とコストの無駄になってしまい、バルサンだけに頼った駆除は非効率的です。
バルサンで駆除するリスクと起こりうるトラブル
バルサンを使ったアライグマ駆除には、深刻な健康被害や火災リスクが伴います。
まず、人体への健康リスクが懸念点です。バルサンの煙を大量に吸入すると、以下の症状が現れる可能性があります。
- 呼吸器系への影響
- 皮膚・粘膜への刺激
- アレルギー反応
煙を吸い込むことにより、のどの痛みや咳、ひどい場合は呼吸困難となります。粘膜系にも影響があるため目の痛みを感じる方もいます。
アレルギー反応で重篤なアナフィラキシーショックが起こることもあるので、注意が必要です。
また、ペットへの影響も深刻です。犬や猫などのペットは人間よりも化学物質に敏感なため、より重篤な中毒症状を示すことがあります。
とくに、屋根裏や床下などの密閉空間での使用は危険度が高まります。適切な換気ができない環境では、煙の濃度が想定以上に高くなり、作業者だけでなく家族全員が健康被害を受ける恐れがあります。
また、火災リスクも見過ごせません。バルサンは燃焼系の殺虫剤のため、火災の原因となる可能性があります。



バルサンは、可燃物の近くでの使用や電気機器との接触は避けましょう。
アライグマ駆除における法律上の注意点も確認
アライグマの駆除には鳥獣保護管理法が適用され、個人での捕獲や殺処分は法律で禁止されています。
アライグマは特定外来生物に指定されており、生態系に深刻な影響を与える動物として認識されています。しかし、自由に駆除できるわけではありません。
鳥獣保護管理法により、以下の行為は許可なく行うことができません。
- 捕獲:わな設置や直接的な捕獲
- 殺処分:毒餌の使用や直接的な殺害
- 巣の破壊:繁殖期の巣や幼獣への危害
違反した場合は、1年以下の懲役または100万円以下の罰金が科される可能性があります。



バルサンによる駆除も例外ではありません。
法に触れず、合法的に行える対策は下記の通りです。
- 追い出し行為
- 侵入防止
- 環境改善
音や光を使った追い出しや侵入経路になりそうな破損個所を封鎖したり、忌避剤を散布したりすることは、法に触れません。
また、環境を整えることも効果的なので、家の庭や倉庫などにエサとなるものを置かないようにしましょう。
確実に駆除したい場合は、都道府県知事の許可を受けた専門業者に駆除依頼することをおすすめします。



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アライグマの駆除を成功させるバルサン以外の効果的な対策


バルサン以外のアライグマ対策には、嫌いな臭いを使う方法や超音波装置、センサーライトの設置などがあります。
また、アライグマのエサになるような生ごみやペットフードを放置しないこと、ペットの水入れをだしっぱなしにしないなど環境面の整備も効果的です。
本格的に駆除したい場合は、害獣駆除の専門業者に早めに相談しましょう。
アライグマが嫌う匂いや行動を活用した追い出し法
アライグマの嗅覚と聴覚の敏感さを利用した追い出し法は、バルサンを使うよりも安全な対策です。
アライグマは優れた嗅覚を持つ動物で、特定の匂いを嫌がります。
以下の天然素材を活用した追い出し法が効果的です。
効果的な忌避臭の例
- 木酢液:強い煙のような臭いでアライグマを遠ざける
- ハッカ油:清涼感のある刺激臭が効果的
- 唐辛子エキス:カプサイシンの刺激で忌避効果を発揮
忌避剤は、アライグマの主要な侵入経路や滞在場所に設置します。
屋根裏の入口、軒下、ベランダなどに定期的に散布することで、持続的な効果が期待できます。
音による追い出し法の例
- 超音波発生器:人間には聞こえない高周波でストレスを与える
- ラジオの設置:人の声や音楽で人間の存在を感じさせる
重要なのは、複数の方法を組み合わせて継続的に実施することです。
アライグマは学習能力が高いため、単一の対策では慣れてしまう可能性があります。
定期的に方法を変えながら、根気強く続けることがアライグマを近づけないポイントになります。
アライグマが家に来る原因と対策のポイント
アライグマの侵入を根本的に防ぐには、寄り付く原因の除去と物理的な侵入対策の両方が必要です。
アライグマが住宅に侵入する主な理由は、エサ・水・住み家の三要素が揃っているからです。まずはアライグマが寄り付く原因の特定と除去から始めましょう。
棲み処となるような場所に通じる経路に破損個所がないかもチェックが必要です。
エサになるようなものの管理
- 生ゴミの適切な処理:密閉容器での保管、収集日当日の搬出
- ペットフードの室内保管:屋外での放置は絶対に避ける
- 落下果実の除去:庭木の実や野菜くずの定期的な清掃
- 鳥の餌台の撤去:アライグマも鳥の餌を食べるため
水場の管理
- 水たまりの除去:雨水が溜まりやすい場所の改善
- ペットの水入れ:夜間は室内に移動する
- 漏水の修理:配管からの水漏れは速やかに修理
棲み処となる場所の封鎖
- 屋根裏への侵入口:通風口や破損部分の金網設置
- 床下空間:基礎の隙間や損傷箇所の補修
- 物置や倉庫:扉の隙間や窓の破損部分の修理
物理的な防御措置も重要です。電気柵や防獣ネットの設置により、アライグマの行動範囲を制限できます。特に、壁や木などをよじ登る能力の高いアライグマに対しては、垂直面への対策も必要です。
電気柵の設置や、家に接触している木の枝を剪定したりすることで侵入を防げます。
おすすめの忌避剤やグッズで再侵入を防ぐ方法
市販の忌避剤と防獣グッズを適切に組み合わせることで、アライグマの再侵入を効果的に防げます。
天然系忌避剤
- ウルフピー(オオカミの尿):天敵の匂いによる本能的な恐怖効果
- 木酢液スプレー:煙のような強い臭いで忌避効果を発揮
- ハーブ系忌避剤:ペパーミントやユーカリの刺激臭
化学系忌避剤
- カプサイシン配合剤:唐辛子成分による刺激効果
- アンモニア系忌避剤:尿のような臭いで縄張り意識を刺激
防獣グッズ
- 防獣ネット:目合い5cm以下の頑丈なネット
- 有刺鉄線:侵入経路への設置で物理的な障害を作る
- トゲトゲシート:ベランダや屋根への設置
- 人感センサーライト:動きを感知して強い光で追い払う
- 超音波発生器:害獣の嫌がる周波数でストレスを与える
忌避剤は風向きや雨を考慮した設置が重要です。屋外使用の場合は、雨に濡れても効果が持続する製品を選び、月に1-2回の交換を心がけましょう。また、複数の忌避剤をローテーションすることで、慣れを防止できます。
防獣グッズはアライグマの行動パターンに合わせて配置します。夜行性のため、センサーライトは薄暗くなってから明け方までの作動設定にし、超音波発生器は連続運転ではなく不定期に稼働させることで効果を高められます。
アライグマ駆除で業者に依頼すべきタイミングとは
以下の状況に当てはまる場合は、専門業者への依頼がおすすめです。
- フン尿による汚染がひどい
- 建物に被害が出ている
- 自力での対策に限界を感じている
アライグマの糞尿による汚染は、家屋や庭に病原菌やダニを発生させるリスクがあります。ご家族にアレルギー体質の方がいる場合、これらが原因でアレルギー症状を引き起こす可能性も考えられます。
また、アライグマは回虫症やレプトスピラ症といったさまざまな感染症の媒体となることもあり、これらの病気は人間に感染する恐れもあります。
健康面だけでなく、アライグマは建物にも深刻な被害をもたらします。家屋の断熱材の破損にとどまらず、屋根裏の断熱材が荒らされているケースも。
さらに電気配線がかじられて発生する火災リスク、柱や梁に損傷が及んでいる場合は家屋の安全にも関わってきます。単なる不便を超え、住まいの安全性に直結するため、専門業者による早期の対応が不可欠です。
自身で対策を講じても、アライグマが複数回の再侵入を繰り返しているときには、専門業者に駆除を依頼するべきタイミングです。
とくに、繁殖期にあたる時期は、子育て中の親子が非常に攻撃的になるため、無理な追い出しは危険を伴います。
さらに、複数頭の侵入が確認された場合は、単独での対処が極めて困難になり、群れ全体を追い出すためには専門的な知識と技術が必要とです。
健康被害や建物への被害が大きくなる前に、専門業者への相談を行うことで被害を最小限で食い止めることができたり、対策費用が安くなったりするメリットがあります。
早めのタイミングで専門業者への依頼を検討しましょう。
アライグマ駆除業者選びのポイント
専門業者なら、法的な手続きを含めた適切な駆除が可能です。また、根本的な解決策の提案により、長期的な被害防止も期待できます。
費用は数万円から十数万円程度ですが、健康被害や建物損傷のリスクを考えると、専門業者依頼が最も確実な選択といえるでしょう。
下記に、害獣駆除業者選びのポイントを紹介します。
- 行政からの許可や資格を取得しているか
- 再発防止を含めたサービス内容となっているか
まず、鳥獣保護管理法の許可に関する手続きに慣れているか確認しましょう。
そして、多くの優良業者は防除作業監督者やペストコントロール技能師などの専門資格を持つスタッフが在籍しており、安全かつ効果的な作業が期待できるので、スタッフの経験も問い合わせてみてください。



ペストコントロール技能師とは、害虫や害獣の駆除・防除に関する専門知識と技能を持った技術者のことです。
さらに、万一の作業中の事故に対する補償として、損害保険への加入がある業者を選ぶことで、安心して任せることができます。
サービス内容の観点で重視するべき点は、現地調査の丁寧さです。アライグマによる被害状況を詳細に調査し、根本的な解決策を見出す業者を選びましょう。
また、単に駆除するだけでなく、再発防止策として侵入経路の封鎖や環境改善の提案をしてくれるかどうかも確認すべき点です。
そして、駆除後の安心感も重要なため、アフターサービスとして一定期間の保証制度を設けている業者を選ぶと良いでしょう。



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アライグマ駆除についてよくある質問


- アライグマが来なくなる方法はありますか?
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エサになるもの(生ごみや家庭菜園の植物、ペットフード)を放置しないことが重要です。
木登りが得意なので、軒先や屋根に届くような木の枝は切りましょう。
隠れるところをなくすため、庭に生い茂っている植物を手入れし、見通しをよくしておくことも効果的です。
- アライグマが家に来る原因は何ですか?
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家にアライグマが来る理由は、生ごみや家庭菜園の植物、ペットフード、カエルや昆虫などエサになるものが豊富にあることが原因のひとつです。
また、物置やガレージ、屋根裏など侵入できる場所があると、外敵から身を守ることのできる隠れ家となるからです。
詳しく知りたい方は、アライグマが家に来る原因と対策をご覧ください。
- アライグマが苦手なにおいは?
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天敵であるオオカミの尿のにおいをはじめ、ハーブ系においや唐辛子やニンニクの刺激臭も苦手です。
- アライグマを寄せ付けない方法はありますか?
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エサになるもの(生ごみや家庭菜園の植物、ペットフード)を片付けた上で、苦手なにおいを使った忌避剤を定期的に撒くことや超音波装置やセンサーライトの設置が効果的です。
- アライグマ対策グッズをホームセンターで買える?
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多くの対策グッズがホームセンターで購入可能です。
忌避剤や屋根裏への侵入を防ぐための金網、ごみを漁られないための蓋つきの頑丈なごみ箱、センサーライトなどを揃えることができます。
- アライグマを見つけたらどこに連絡すればいいですか?
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アライグマを見つけたらまず最初に、お住まいの自治体に連絡してください。
生活環境課や農作物に被害がある場合は、農政課が害獣被害の窓口となっています。
見つけた日時や場所、何頭いたかや被害状況(被害にあっているor見かけただけだが心配など)をまとめておくとスムーズです。
まとめ|アライグマ駆除にバルサンは有効?


アライグマ駆除におけるバルサンの使用は効果が限定的で、根本的な解決にならないためおすすめできません。
バルサンは昆虫駆除用の製品であり、アライグマには十分な効果が期待できないからです。
一時的な忌避効果があったとしても、根本的な解決には至らず、学習能力の高いアライグマは再び侵入してくる可能性が高いのが現実です。
健康被害のリスクがある場合や自力対策で解決できない場合は、迷わず専門業者に相談することが重要です。
鳥獣保護管理法の許可を取得した業者なら、合法的で確実な駆除が期待できます。
アライグマ問題は早期対応が重要です。安全で効果的な方法を選択し、アライグマ被害の解決を目指しましょう。
\健康や家に深刻な被害が出る前に相談!/
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